双方向非接触給電に関する研究事例は少なく、Auckland大のU. K. Madawalaや電力中央研究所の名雪の研究がある。Auckland大学が提案する方式は系統側送受電部一つに対し,て車両側送受電部が複数の一対多構成で、系統側、車両側に接続されたブリッジ型インバータ間のスイッチング位相差によって給電方向と給電電力を制御するシステムとなっている。電力中央研究所が提案する方式は一次側及び二次側の各々に力率改善コンデンサを直列、共振コンデンサを並列に接続した構成となっており、電力供給方向に応じて電力入力側直列、電力出力側並列となるようにコンデンサをスイッチング選択するシステムとなっている。本稿では、一次直列二次並列コンデンサ方式(SP方式)非接触給電技術をベースに、二次側にリアクトルを追加し、一次側の直列コンデンサの値を変更するだけで理想変圧器特性が成立し、双方向ともに給電効率の高いシステムが実現できることを示す。最大の特長は一方向用の非接触給電トランスをそのまま利用できる拡張容易性にある。
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