舶用燃料·潤滑油では汎用性が求められることから,他の記事と異なり特定の技術を取り上げるのではなく,継時的にトピックスを記載することにより半世紀を概観することとしたい.執筆に当たっては本誌の年鑑の燃料·潤滑油を中心にまとめた.約50年の年鑑を通読すると,世界の経済成長と海洋輸送量増大の要求に対応するための舶用機関の進歩だけでなく,原油価格の変動(上昇)に対応するため低質·重質化する燃料を使いこなすべく舶用機関が対応し,その分厳しくなった潤滑環境に潤滑油が追随する構図が見いだされた.また,12000年以降は船舶からの排出ガス規制が,舶用機関と燃料·潤滑油の変化に対するDriving force となっている.
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