論文の構造#12539;書き方

入来篤史

摘要

前回でお話しした様に，研究者として研究活動をつづけていると，ある段階で必ず論文を害いて学術雑誌に投稿・発表してその真価を世に問う必要があります．論文には，執筆する目的，一連の仕事の中における意味や位貰づけ，発表するタイミングなどによって，いろいろな種類があるのですボ，どんな場合でも，それは科学的な研究成果の発表ですから，みかけは一見ことなる様でもそこには共通する原則があります．そこで今回は，いろいろな形式で研究成果を発表するために論文を書くにあたっての基本的な構成，書き方や，考え方について説明します．つまり，自分の研究によって得られた結果，またその結果を考察した上で得られた一応の学問的な結論を発表するわけですから，当然自分が行った研究の内容が論文の構造に反映されることになります．つまり，第1回の研究の進め方のところでお話ししましたが，研究内容は図4の左のような構造をもっているので，これが論文に反映されていなければならないのです．また今回は，英語で論文を書く場合を想定して，お話を進めます．これは，別の機会にお話しすることになるかと思いますが，自然科学の場合には，世界で圧倒的に通用する言語は英語であり，その他の言語に比べて，英語人口が10倍以上だという現実によります．自分の成果を広く世に問うためには，どうしても英語で苦かなくてはならないことになっているのです（私の個人的感情としては，日本の科学が圧倒的に突出して，世界中の研究者が日本語の論文を読めることで大きなメリットを得られる様になって，日本語が国際語として通用する様になれば良いとは思っていますが，いましばらくの間は叶わぬ夢と我慢せねばならないと思います）．

論文の構造#12539;書き方

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