職場で働く人の安全と健康を守る労働安全衛生活動は、基本理念が変わらないものの、いつの時代でもそうであるが、現実には時代の動向に影響されて変わっていく。現時点での社会に与える最も大きな衝撃は、パンデミックと呼ばれる世界的な新型コロナウイルスの汚染拡大であろう。どのような新しい定常状態に収束するかは、現時点では予想はむずかしいが、今後の社会と経済、および働き方改革への影響、従って、労働安全衛生に与える影響にも大きなものがあるに違いない。一方、現在の最も大きな時代の潮流の一つに、着実に進んでいくICT(情報通信技術)の進歩がある。AI(人工知能)、IoT(Internet of Things:もの同士がインターネットでつながる)、ビッグデータ、クラウド技術、5G(第5世代通信技術)、ドローンなどの発展?浸透である。ICTの進歩によってもたらされる新しい安全の技術、安全の思想として、Safety2.0や協調安全が提案さており、確実に、労働安全衛生の現場に影響を及ぼしつつある。
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