在宅看取リ

佐藤将之

摘要

社会保障費抑制の期待もあり，近年の診療報酬改定でも在宅ターミナルケア加算はフラス改定し在宅看取りが推進されている.また，厚生労働省の行った調査によると末期がんで75.5%,重度の心臓病で82.596の国民が自宅での最期を望んでいる'さらに患者側のQOLも自宅のほうが高いと報告されており,入院中に身体抑制を要したせん妄が自宅退院のみで改善することを現場では経験する.このように在宅看取りの需要は増えているが，人口動態調査結果によると自宅死亡割合は2016年時点で13%とさほど伸びていない（2010年の自宅死亡割合12.6%).独居ゃ老々世帯の増加という問題以外に.患者側が期待する医療や介護を提供できないために自宅療養が困難になつた事例が潜在していることも自宅死亡率が伸びない理由として示唆される.どうすれば質の高い在宅医療.穏ゃかな在宅看取りを提供できるだろうか？本稿では比較的在宅看取りの割合が多いがん患者を例に実際の経過を提示する.

在宅看取リ

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