ひすい輝石岩にオンファス輝石が含まれることは,多くの研究で報告されている(e.g.,Yokoyama and Same-shima,1982;Oba et al.,1992;宮島,1996)。 特に,宮島(1996)は,ひすい輝石岩の緑色部と青色部は,オンファス輝石によって構成されることを示した。 Wu et al.(2002)は,ひすい輝石の単結晶中で,オンファス輝石からなる500nmの微小領域を発見した。 彼らは,このようなオンファス輝石は,母岩が上昇する間の減圧過程における後退変成作用によって,ひすい輝石が分解されて形成されたとした。 しかし,オンファス輝石は,理想化学式(Na,Ca)(Mg,Fe,Al)(Si,Al)_2O_6で,0.2 ≦ Na/(Na+Ca)≦ 0.8かつAl/(Al+Fe~(3+))> 0.5の組成範囲を持ち(Clark and Papike,1968),ひすい輝石の組成(NaAlSi_2O_6)とは異なる。
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