ジルコンは花崗岩などの酸性火成岩や変成岩などに副成分鉱物として微量ながら広く産出する（Poldervaart，1955）。ジルコンは微量成分としてウランを含むことから火成岩のU－Pb法による放射年代測定に適した鉱物でもある（Jackson et al.，2004）。さらに，そのジルコンに含まれる微量元素組成は，火成岩を形成するマグマの性質や起源情報を教えてくれる重要な鉱物である（Sawka，1988）。また，ジルコンは変成岩にも含まれることがあり，形状や内部構造の逢いから変成岩の形成環境を示すとされている（林·赤井，2011）。ジルコンほ主に酸性のマグマの中から自形の結晶として晶出する。ジルコンの結晶形態はDana（1892）やPoldervaat（1955）をほじめ多くの研究者により研究され火成岩の対比や分類に応用されてきた。しかし，ジルコンの結晶は多様な形態をしており結晶面や形態の表し方で混乱していたが，それを定性的に総合してまとめたのはPupin and Turco（1972）とPupin（1980）である。
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