超音速ロケット実験機

平子　敬一

摘要

ライト兄弟が初飛行してから100年目の2003年10月24日に，世界唯一の超音速旅客機コンコルドが最後の運航飛行を終了した．コンコルドはイギリス・フランスが共同で開発し，大西洋を従来の半分の時間で横断できることを目玉として就航したが，離着陸時の騒音が大きく，エンジン排ガスも規制値を超え，多くの空港への乗入れが制限されたことに加え，オイルショックによるランニンクコストの上昇．ソニックブームによる騒音を回避するために超音速飛行を海上に限定するなど，旅客運営上の制約があり，実際イギリス・フランスとアメリカ間で細々と運航されるにとどまった．しかしながら，経済活動のグローバル化に伴って国際間交流として電子的な情報通信手段が発展してきた一方，重要な局面における直接会談は依然として重要であり，2点間を短時間で移動できる人の輸送手段の要求は潜在的に大きいと考えられている．旅客と輸送距離の現状は図1に示すように，旅客数は100～300人と200～500人規模の2グループに大別でき，輸送距離は短・中・長距離の3グループに分類できる・これに対して巡航速度がマッハ2の超音速旅客機は，輸送能力が亜音速機の2倍になると考えることができる．

超音速ロケット実験機

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