磁気ディスク装置では記録密度を向上するために,ヘッドとディスクのすきまの最小化が必須であり,最近では10nmを下回るまで微小化された.このような狭いすきまの相対運動の信頼性・耐久性を確保するために,それぞれの表面は,薄いDLC(diamond like carbon)膜で保護され,さらにディスク表面には分子層レベル(1.5~2nm)まで薄いPFPE(perfluoropolyether)系の液体潤滑剤(分子潤滑膜)が塗布されている.分子潤滑膜は,固体表面相互の直接接触を防止するのに十分な強度で表面に固着する機能(自己保持:self-sustainability),および分子膜が破断した場合に周辺部の潤滑剤が十分な速さで流動して破断箇所を修復する機能(自己修復:self-repairability)が要求される.
展开▼