火力発電プラントにおいて、プラント水処理は、ボイラ·タービン系統内での腐食発生、スケール生成·付着、タービンへのキャリオーバなどの障害を防止するために実施されている。日本工業標準調査会一般機械部会に設置された“ボイラの給水およびボイラ水専門部会”において水質基準に関する審議が行われ1961年2月に、JIS B 8223“ボイラの給水およびボイラ水の水質”が制定された。JIS B 8223に制定されている火力発電プラントにおけるボイラ·タービンの要求水質は、現在、運転の実績や新技術、機器不適合などを反映して定期的に改正が行われており、当社もJISの改正に参画している。JIS改正において、海外で使用が制限されている発がん性が懸念されているヒドラジンを使用しない水質基準が2015年に制定され、国内でも広く適用されるようになってきた。さらに、FAC（流れ加速型腐食）やりん酸塩腐食抑制、制御弁·給水加熱器などへのスケール付着対策として、当社が国内外のプラントへ適用してきたHigh-AVT（LO）水処理もJISに採用され、現在、適用が拡大している。
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