巨人の肩の上に立つ——学問は先人が蓄積してきた睿智の上に,新たな知を書き加える作業である。研究は蓄積された人類の睿智=学術論文を読み解くことから始まる。研究成果は新たな学術論文として出版され,後世の研究者にとっての巨人の一部となる。Publish or perish(出版か死か)という言葉が示すように,学術論文の出版は現代科学の研究者にとって最重要のミッションである。ここで蓄積される知のクオリティを保つとされるのが「査読」である。ここでは現在の査読システムとその弊害,そして出版後査読という新しい考え方について紹介しよう。
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