火炎を用いたコアシェル粒子合成技術

横森剛; 富所拓哉

摘要

特定の有用な機能を持つ材料，すなわち機能性材料は，それぞれの機能に期待される将来性や重要性を背景に，多岐に渡る様々な分野において盛んに研究開発が行われている．機能性材料の一つの形態である機能性複合材料は，材料自身から複数の機能·性質を同時に発現するように設計·調整された材料であり，単独では得難い有用な性能を持たせることが可能なため，従来から特に注目度の高い材料として位置付けられている．ここで，機能性複合材料の基本的な設計方針としては，異なる性質を示す複数の成分や構造を一つの材料体内に組み込むことが一般的であり，例えばその材料が粒子の形状をとる場合には，（1）二つの成分または構造が共に表面に露出している状態，（2）一方だけが表面に露出して他方はその内部に内包されている状態の2種類が主に考えられる．前者としては，雪だるま状粒子や亜鈴状粒子といったヤヌス粒子（ギリシャ神話の双面神ヤヌスにちなんで名付けられている），後者としてはタマネギ構造や海島構造といった形態も含むコアシエル粒子が代表的なものとして挙げられる．特にコアシェル粒子は，その形態·形状の対称性の高さから，合成および形状の制御がヤヌス粒子に比べて容易であるため，実用化が進んでいるように見える．

火炎を用いたコアシェル粒子合成技術

摘要

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