ポスター発表について連載第8回でも触れましたが、講演とは違う難しさがあります。「話す」という観点で少し補います。国内外の学会ではInstruction for Poster Presenterといった発表者への指示があります。演題と掲示するスペース、発表の時間などを把握してから準備をします。聴衆が興味を持ち、足を止めるような構成を考えます。一般にポスターの最上部に書くタイトル(演題名)と発表者名は簡潔で際立ったものにします。文字の色と大きさ、背景を工夫します。論文の題名を決める難しさはすでに考えましたが、ポスターではさらに簡潔にします。次に短い要旨を書いて、説明の一助とします。結論をまとめた模式図があると良いでしょう。最も重要なデータを中心にして背景やシンボルなどを工夫し、図表は3~5枚程度にします見る人の目をひくように工夫します。講演や口頭発表のスライドを印刷して使うのはいけません。ましてや、論文の図表そのままはいけません。データを説明する文章も簡潔にし、字の大きさは1~2m離れても、読める程度にするべきでしよう。
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