フランク#12539;フィリップ#12539;バウデン(Frank Philip BOWDEN)現代摩擦理論の大枠を組み立てた巨人である.固体表面には必ず凹凸があること.2固体の接触はこの凹凸の突起間で生じ,接触荷重を支える真実接触面積は突起の塑性変形によって作られ,見掛け接触面積よりそれは通常きわめて小さいということ.この真実接触部をせん断する抵抗が摩擦であること.真実接触面間に2固体以外の第三の物質が挟まれているとその抵抗が減じること.そしてこの第三の物質を挟む技術が潤滑であるということ.これらをすべてBOWDENが最初に提唱したわけではないが,摩擦をこのように体系的に論理づけたのは彼である.この体系は凝着説と呼ばれ,今日,固体の摩擦の理解の根底をなしている,ということができる.
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