ウォータポンプはエンジンを冷却するために,適正量の冷却水をエンジン内部に循環する役割を担い,自動車用としては遠心式ポンプが一般的である.近年では環境,省エネルギー等への配慮から冷却性能だけではなく,エンジン部品の暖機特性向上等の役割も担っておりウォータポンプの信頼性確保が重要な課題となっている.また,冷却水として使用されるLLC(Long Life Coolant)の環境配慮や長寿命を狙った成分改良に対する配慮もなされている.本稿では,ウォータポンプの信頼性を左右する構成部品のうち,外部への冷却水漏洩を抑制するメカニカルシールと円滑な回転を保持するベアリングについて概説する.
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