"The process by which machine parts improve in conformity, surface topography and frictional compatibility during initial stage of use." と定義される「なじみ：running-in」は，幾何学的変化のみならず表面品質の改質，しゅう動状態における表面層の材料学的·物理的·化学的性状変化のあらゆる過程に関連しており，摩擦と摩耗をはじめとするトライバロジーの様々な現象に影響を及ぼす．それ故，なじみはトライボシステムを良好な状態で使用するための重要な技術として古くから経験的に行われており，その工学的意義は極めて奥が深い．一方，多くの場合，なじみが摩擦初期の幾何学的変化を伴う現象であると認識すれば，なじみ期間は，トライボシステムを良好な状態で稼働させるための初期摩耗の過程といえる．
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