創立50周年記念企画(2)特集·自動車のトライボロジー技術の50年の歴史を振り返る：自動車用自動変速機の50年を振り返る－摩擦材,油剤のトライボロジー技術

村上靖宏; Yasuhiro MURAKAMI

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自動車の走る，曲がる，止まるという基本性能の技術シーズは1930年頃までに現われたといってよい．たとえば，Gottlieb DAIMLERとCarl BENTZによるガソリン自動車の誕生が1886年，密閉式ギヤボックスにクラッチを備えた手動変速機の原型を備えた車両がLouis RENAULTによって1891年に，空気入りタイヤがThomas HUMBERによって1898年に，デファレンシャルギヤが1903年頃に採用された．また，T型フォードには1908年の発売当初から遊星歯車を備えた2速の手動変速機が搭載され，常時噛合（シンクロメッシュ）歯車が1928年に，スタートバンド兄弟による遠心クラッチ式2速自動変速機は1904年に登場した．初期のDAIMLERとBENTZの車両には，革ベルトとプーリを組み合わせたものが使用され，発進停止と前後進を行なっていたが，エンジン－クラッチ－変速機－プロペラシャフト－駆動軸という配列は，1897年のRENAULTの車に先例を見ることができる．無段変速機（以下CVT）は，新しい技術と思われているが，同じ1897年に，当時認められる信頼性において使用できるCVTとしてREEVESのベルトCVTが実用化されている．これは，革ベルト（後にゴムとの複合材となるが）に，木のブロックがボルトで留められ，これをプーリが挟むという構造になっている．トロイグルCVTの原理も1877年にHUNTによって発明されている．応用研究は1924年にERBANが40HPのトラクションドライブを開発したのが始まりで，1928年にはToric Transmissionが開発されている．いずれも，現在の有段式自動変速機（以下AT）の原形といわれているHydra-maticの開発（1939年）よりも前のことである．

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来源
《トライボロジスト》 |2005年第9期|665-670|共6页
作者
村上靖宏; Yasuhiro MURAKAMI;
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作者单位

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收录信息
原文格式 PDF
正文语种日语
中图分类机械摩擦、磨损与润滑;
关键词
AT; CVT; ATF; CVT fluid; Friction material; Tribology; Lubricant;

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