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3. 病院排水中の耐性菌のモニタリングー都市下 水との比較で分かること

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摘要

都市下水にはそこに住む人々の排せつ物が日々集まるため,この下水を定期的にモニタリングすることによって,病院を訪れない一般の市民が保有する薬剤耐性菌を調査することができる。我々は,仙台市内の下水処理場に流入する都市下水(集水域によって1系と2系に分かれる)と協力病院で採取した病院排水を対象として,耐性菌のモニタリングを2019年2月に開始した。モニタリングを行った耐性菌は,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA),多剤耐性緑膿菌(MDRP),多剤耐性アシネトバクター(MDRA),カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE),バンコマイシン耐性腸球菌(VRE),ESBL産生腸内細菌科細菌(ESBL)の6つであった。2020年2月までの1年間に渡るモニタリングの結果を以下にまとめる。(1)都市下水のモニタリングでは,対象とした全ての耐性菌が検出された。CRE,MRSA,ESBLならびにMDRAの耐性菌の割合は,MDRPとVREと比較して高かった。また,都市下水におけるCREとESBLの検出率(サンプリング回数に対する陽性回の割合)は100であり,それぞれ普遍的に下水中に存在していた(同一菌種の中での耐性菌の割合はCARBAで5.1-8.0,ESBLで4.9?7.0)。対象とした耐性菌は国内外の院内感染で重要視される菌種であるが,これらの耐性菌は一般の人々の間でも蔓延していることが明らかとなった。(2)病院排水からはVREを除く5種類の耐性菌が検出された。病院排水中の緑膿菌のうちMDRPの割合は40.8であり,都市下水(1系:0.3,2系:0.5)と比較して高かった。MDRPは日本で院内感染の報告例の多い耐性菌であり,このモニタリング結果にもその傾向が反映されていた。(3)都市下水からの検出率は,MDRPを除く5種類の耐性菌で,病院排水からの検出率よりも高かった。同一菌種の中での耐性菌の割合もまた,院内感染の舞台となる病院からの排水ではなく,一般の生活環境からの都市下水で高かった。この結果は,病院外の環境に存在する耐性菌のリスクを下水処理場でモニタリングで検知することの有効性を示している。上記のモニタリングによって都市下水と病院排水から単離された菌株のうち,ESBL産生大腸菌に対しては薬剤耐性の評価とそれに関わる耐性遺伝子の調査も行っている。さらに,難治性多剤耐性菌感染症治療において切り札となるコリスチンに耐性を示す細菌についても分離して詳細な調査を行っているが,これらに関する結果は当日の講演で紹介したい。

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