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1.小児急性脳症への免疫学的アプローチー炎症 から脳を護るー

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摘要

小児の急性脳症は最も予後不良な疾患のひとつである。本邦では年間約1,000例の患者が発症し,決してまれな疾患ではないにもかかわらず,未だに確立した治療法がない。ウィルス感染に伴うものが多いが,細菌が原因となることもあり,これらの感染症を契機にけいれんや意識障害にて発症する。症候群分類としては,急性壊死性脳症,可逆性の脳梁膨大部病変を有する脳炎?脳症(MERS),けいれん重積型急性脳症(AESD)などがあるが,4割は分類不能である。急性壊死性脳症は,両側対称性の浮腫性壊死性病変を特徴とし,サイトカインストームが主な病態とされる。多臓器不全を併発し,約3割は死亡し,6割に後遺症を残す。MERSは脳梁膨大部の一過性病変を特徴とし,典型例は自然経過で治癒し,予後はきわめて良好である。急性脳症の中で最も頻度が高く,注目されているのがAESDである。発熱とともにけいれん重積にて発症するが,一時的に意識は改善傾向を示す。3~4日後に再度けいれんが群発すると共に意識障害と脳MRI異常所見を呈す。病態は興奮毒性による大脳皮質神経細胞の遅発性細胞死が示唆されている。死亡率は1と低いが,後遺症を約70に残す。発症早期には熱性けいれん重積との鑑別は極めて困?難である。小児のけいれん性疾患の中で最も予後良好とされる熱性けいれんの発症率は2?8で,将来的に0.5-1はてんかんを発症する。一方,熱性けいれんの約3割を占める複雑型熱性けいれんでは1~2割にてんかんを発症する。また,有熱時けいれん重積を反復し,発達遅滞を呈するDravet症候群というてんかんもある。Dravet症候群は感染や入浴などの熱がてんかん発作を誘発し,さらに急性脳症を合併しやすい。上述の通り,有熱時けいれんを主症状とする小児の代表的な中枢神経疾患として急性脳症,熱性けいれん,Dravet症候群が挙げられるが,病態,予後は様々であり,疾患群内あるいは疾患群間の線引きも曖昧である。てんかんを来す熱性けいれんもあれば,後遺症のない急性脳症もある。演者らはこれらの鑑別に主眼を置き,診断の特異的バイオマーカーを探索してきたが確立したものは見出せなかった。重要なのは診断することではなく,後遺症を防ぐことである。診断することに拘らず,病態の把握に基づき治療することがより良い予後に結びつくかもしれない。現在演者は,これら疾患の共通の糸口のひとつとして「炎症」に注目している。炎症の過程で重要な役割を担うサイトカインは急性脳症だけではなく,てんかんや熱性けいれんにも関連することが明らかになりつつある。“炎”をいかに鎮めるかを探求することが後遺症の克服につながると信じている。本講演を通して,炎症の糸口となる「感染」の専門家である皆様に小児の中枢性疾患に興味を持っていただき,忌憚のないご意見を是非いただきたい。

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