能動植込み型医療機器は人の体内において疾患臓器の機能の代替などを行う医療機器である.使用者の体以内に植込むにあたって重要であるのがQOL(Quality of Life,生活の質)である.長期間にわたって使用されることの多い植込み型医療機器では健康上の課題だけでなく,日常的な負担を最小限とし,QOLの低下を防ぐことが求められる.しかしバッテリ寿命に伴い交換手術が必要となるため,使用者に対する身体的,金銭的,精神的負担となっている.他の電力供給手段として,経皮的な有線送電や無線送電が考えられるが,前者では皮膚貫通部からの感染の恐れ,後者においては体外の送電機器管理等が負担となる.そこで体外から独立して,体内の閉じた系で発電することができれば,使用者の QOL が向上可能であると期待される.
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