AM (Amplitude Modulation)方式は,送受信機の構成が簡単で,FM方式のようにスレッショルド点が存在しないので,低い受信レベルでも聞き取れるという特徴があります.しかし,·送信側にリニア·アンプが必要(電力効率が悪·変調に大電力が必要(終段変調の場合)·雑音に弱い·受信機にAGCが必要などの欠点も多く,通話用にAM方式を使う例は少なくなっています.放送分野では,中波(300k~3MHz)/短波(3M~30MHz)放送と地上波テレビの映像変調にAM方式を採用していますが,地上波テレビは2011年までにディジタル化されてしまいます.中波放送もディジタル化が話題になっています.もし,中波放送がディジタル化されると,簡単な受信機,例えばゲルマ·ラジオや真空管式ラジオでは受信できなくなってしまいます.昔のラジオ少年としては,できればAM方式を継続して欲しいものです.代表的なAM受信機のブロック図を図11-1に示します.大きな特徴は増幅器がリニア領域で動作することと,受信人力レベルが変化しても検波出力を一定に保つAGC (Automatic Gain Control)機能をもつことです.
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