症例1:65歳,男性.10年以上前より存在する後頭部の腫瘤.病理組織像では腫瘤は硝 子化した膠原線維により構成され,一部花むしろ様の部分を認めた.症例2 :54歳,女性.15 年前より存在する左第3指背の小腫瘤.腫瘤は高度に硝子化した膠原線維が主要素で細胞成分 をほとhど認めなかった.いずれもsclerotic fibroma of the skinと診断した.Cowden病 の合併はなかった.Sclerotic fibroma of the skinはCowden病患者に多発した腫瘍として 発表された稀な腫瘍であるが,ほとhどは単発である.過去の報告を検討するとCowden病 に合併するsclerotic fibromaの症例は少なく,他の過誤腫の多発がCowden病を疑う所見 になると考えた.
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