高圧需要家において,力率改善用進相コンデンサ(以下,SC)を変圧器の二次側(低圧側)に設置した場合,力率改善効果に加えて変圧器の損失低減効果や電源に流出する高調波電流の抑制効果等が期待できることから,SCの底圧側設置が見直されている。筆者らはこれまで評価指標を用いて高圧需要家の電力品質を総合的に改善するSC制御手法の研究を行ってきた。これまでは制御手法の効果を計算機シミュレーションで検証してきた。しかしながらこのシミュレーションは30分毎の時間断面でのみ行ったものであり,実機に適用するために,リアルタイムで動作させるための詳細な制御アルゴリズムを構築する必要がある。本論文では,力率,電圧,高調波を制御するSC制御システムを構築し,また,構築した制御システムをReal Time Simulator(以下,RTS)を用いて検証したので報告する。
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